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年金制度は日本で生活している人ならば、みんな関係あるテーマだと思います。

それは公務員だろうと、民間サラリーマンでも関係ありません。

日本の年金財政制度は悪化の一途を辿っています。

今回は、そんな年金制度について公務員の立場から考えてみたいと思います。
 



公務員が民間サラリーマンに比べて優遇されているというニュースは本当に多いものですが、その中でも今回テーマとして取り上げたいのが、公務員も無関係ではない年金制度です。

公務員の年金制度ですが、ご存知のとおり、公務員の年金制度は共済年金として独立していたものが、民間サラリーマンの年金制度である厚生年金制度と統合しております。

理由としては、民間と公務員の官民格差の是正としておりますが、それはお題目にすぎません。

本当の理由は、悪化したサラリーマンの厚生年金制度を改善させるために、公務員マネーを投入したわけです。正確に言えば、国民年金に引っ張られてすべての年金財政が悪化しているのです。




簡単に年金制度をおさらい

年金制度は、誰でも加入できる国民年金、民間サラリーマンが加入する厚生年金、そして公務員が加入する共済年金に大別できます。

よく2階建て、3階建てという表現をされますが、それは職種や立場によって加入している年金制度が異なるからそういわれるわけです。

いまいちピンとこない人も多いので、以下の図をご覧ください。


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自営業だろうと、非正規だろうと、大企業サラリーマンだろうと、公務員だろうと、みーんな加入しているのが、国民年金制度。(1階部分)

それに上乗せして加入しているのが、民間サラリーマンならば厚生年金、公務員ならば共済年金というわけです。(2階部分)

さらに民間サラリーマンならば厚生年金基金、公務員ならば職域加算があるわけです。(3階部分)

そして、この図にありませんが、確定拠出年金制度に加入している場合は、4回建てということになります。(4階部分)ついに公務員にも解禁!お得すぎる「確定拠出年金」について調べた 

年金制度は同じ国民とはいえ、加入している年金制度も異なるし、当然、老後にもらえる年金も変わります。

もらえる年金が変わる場合は、当然経済格差につながっていきます。




日本の年金制度が続かない簡単な理由

年金制度は国民年金制度は、未納率が4割を超えており、もはやボロボロですが、厚生年金制度も弱体化しつつあります。


国民年金納付率65% 16年度、実質は40.5% 
厚生労働省は30日、自営業者らが入る国民年金に関し、被保険者が納めるべき保険料のうち実際に払われた割合を示す納付率が2016年度に65.0%になったと発表した。前年度から1.7ポイント上昇し、改善は5年連続。低所得などで保険料を免除・猶予される人は算出から除いており、それらを含む実質的な納付率は40.5%にとどまる。

 16年度末時点の加入者数は前年度から93万人減少し、1575万人。日本年金機構が企業に対し厚生年金の加入指導を進めていることや、16年10月に適用対象をパートなどの短時間労働者にも広げ、厚生年金に移行する人が増加したことなどが要因。都道府県別では島根県が79.6%と最も高く、沖縄県の47.8%が最低だった。

 納付率は低所得者や学生ら保険料の納付を免除・猶予されている人を対象者から除いて算出。16年度の全額免除・猶予の人は前年度より7万人増の583万人。これらを対象に含めた実質的な納付率は40.5%と前年度から0.2ポイント低下した。


日本を取り巻く年金制度自体が、もはや制度疲労を起こしているのです。

年金制度が崩壊する理由としては以下のようなものがあります。

(1)人口減少
(2)高齢化
(3)長寿命化
(4)保険料の未納

人口が減少している一方で、高齢者が長寿化していくことで、当然年金支出額が上昇する一方で、歳入は減少することは容易に予想できます。

現在の年金制度は、現役世代から退職世代へ支払うことで成立している「賦課方式」ですが、その年金制度を維持しようと思えば、年金保険料を上げるが、年金支給額を下げるしかありません。

年金問題は時の政権も揺るがす重大なテーマですので、容易に引き下げはできません。

大票田である高齢者の支持を失わないために、年金支給額は引き下げず、代わりに忙しくて選挙に行けない現役世代の保険料を引き上げて制度を維持しようとするわけです。

あっさり言えば、年金制度は高齢者は優遇、若年層に厳しく、というわけです。

しかし、繰り返しですが、今後人口減少となりますので、保険料を全体的に引き上げる余地がなくなりますので、できる対策は一つしかありません。

支給年齢を引き上げる、というわけです。


関連記事
動き出した、公務員定年「65歳」への延長論:日経ビジネスオンライン


定年の引上げは、間違いなく将来的な年金支給年齢を引き上げるための布石です。

とはいえ、公務員の年金制度改悪は、今に始まったことではありません。


関連記事
公務員の共済年金が改悪されていたことを知っていますか? : 地方公務員の確定拠出年金ガイド

職域加算が廃止されても年金払い退職給付があるから大丈夫は嘘 : 地方公務員の確定拠出年金ガイド


具体的な改悪としては、公務員だけに特権としてあった年金3階建て部分に相当する「職域加算」の廃止です。

その職域加算分、公務員は民間サラリーマンより多く年金をもらっていたわけですが、その加算がなくなり、「年金払い退職給付」となりました。

この変更によって、生涯もらえる年金額が減ってしまいました。

具体的には、職域加算では毎月約2万円もらえていたのですが、年金払い退職給付では、毎月約1万8000円に移行するため、2000円ほど下がってしまいます。年間では24,000円の減額です!

それに加えて、職域加算では2万円が死ぬまで受け取れていたのですが、「年金払い退職給付」では終身年金の割合が半分まで下がり、もう半分は有期年金(10年もしくは20年間)となります。

職域加算は無くすけど、年金払い退職給付で代替しているから大丈夫!ではないのです。減額されているのですから・・・。


年金改悪

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「年金払い退職給付」について




さらに、そもそも年金自体がもらっていない、ということがニュースにもなりました。


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年金支給漏れの9割が公務員!公務員も自分の老後は自己責任ですよ 

 
今後、年金保険料の引き上げ以外の対策である、支給年齢の引き上げ、未納対策(保険料の徴収強化)、あらゆる手段を使って年金制度を維持しようと思いますが、なかなか難しいでしょう。




年金だけで本当に自分の老後は安心といえますか?

公務員は確かに、働いている公務員の間は安泰でしょう。それは変わりありません。

しかしながら、退職して、公務員からタダの人になったとき、誰が生活保障をしてくるのでしょうか?

だからこそ、年金に依存しない、資産設計、資産運用のスキルが必要になってくるといえます。

年金制度を切り口、本当は政治、選挙制度、社会全体に対する関心、行動へとつなげていくことが重要です。

それは、公務員として働いている我々にとっても重要であることはいうまでもありません。

それを自分ごととして取られて、資産運用を政府に無条件に委託するだけでなく、各種資産運用を通じて、自分の人生は自分で持つという当たり前のことを徹底していきたいと考えております。

だからこそ、お金の学習を公務員もしていくことに意義があると考えています。

収入が安定している身分だからこそ、収入、ひいてはお金について考えていくことが大切なのです。

年金は互助の精神といいますが、それも形骸化して、もはやシステムとして破綻しつつあります。

政府がすべての国民のナショナルミニマムを保証するのは、憲法で保障された国の義務ですが、無い袖は振れません。

つまり、これからは「公助」「共助」から「自助」の時代です。

公務員という、公に仕える職業の人間こそ、自分の家計は自分で面倒見ようよ、ということです。

以上、「職域加算の廃止、定年65歳へ引き上げ・・公務員年金改悪時代に考えておきたいこと」でした。


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